動物の不思議の話

★野生のカバが、いつも大アクビをしているのは、 眠たかったり退屈している訳じゃない。 逆に、カバのアクビは緊張をあらわすサインで、 大きく口を開けて敵を脅かしている。 だから原住民は、口を開けているカバを恐れる。 ★ホオジロザメの嗅覚は、 血の臭いだけ極端に敏感で、 5km離れた海中のコップ半杯の血にも反応する。 又、弱った魚がバタバタ暴れる音も、 鋭い聴覚で聞きつける。 ★あらゆる動物の中で、 人間にもっとも被害を与えてるのが毒蛇。 アフリカから東南アジア、南北アメリカで、 少なくとも、年間10万人以上が、 噛まれて死んでいる。ガラガラヘビ、コブラ等は、 1匹で20人殺せる毒を持つ。 ★砂浜にのりあげた鯨の多くは、 海に戻しても死んでしまう。 というのは、陸上では重力で巨体を支えきれず、 自分の体重で骨格、内臓を痛めるから。 海中で進化し、 恐竜以上の巨体となった鯨達の悲劇といえる。 ★動物の中でもっとも血圧が高いのはキリン。 体高6m以上もある頭部に、 十分な血液を循環させる為には、 心臓が強烈な力で血を送り出す必要があるから。 人間の4〜5倍もの血圧となるのも当然といえる。 ★陸でも水中でも生きられて、 陸で卵を生んで母乳で育てる動物がカモノハシ。 この爬虫類のような哺乳類は、 大きな口に内臓された触覚と、 電気を感知するセンサーで、 獲物の居場所を探知する。 ★蛇がチロチロと舌を出しているのは、 臭いを感知する為。舌の先で臭いの分子を集め、 左右にある「ヤコブソン器官」 という嗅覚器で何の臭いかを判断する。 舌が二股に分かれているのは利にかなっている。 ★自分で産んだ卵を、 別の魚に育てさせるチャッカリ者が、 シノドンティス・ムルティプンクタートゥス、 という鯰の一種。 口の中で子供を育てる口内保育魚の産卵現場に、 自分の卵を置き、相手に勘違いさせ育てさせる。 ★バンドウイルカの脳は約1500gで、 日本の成人男性の脳重量とほぼ同じ。 脳と体重の比率では、 ゴリラやニホンザルの上を行き、 シワの数にいたっては人間より多く、 複雑だというから頭が良いと言われるのも納得。 ★ハゲタカの頭がハゲているのは、 素早く餌を食べる為に進化したから。 ハゲタカは、ライオン等がしとめた獲物を、 横取りして食べるが、羽根が生えていると、 首を獲物に突っ込んで食べにくいからハゲた。 ★普通、雌は授乳期には発情しない。 猿の一種であるハヌマンラングールが、 奪い取ったハーレムで最初にとった行動は、 乳飲み子を殺す事だった。 我子を殺された母ザルは、 3日後には発情し始めたという。 ★体長33m、体重190tという巨体を震わせて、 シロナガスクジラの発する低周波は、 ジェット機の離着陸の時より大きな、 190デシベル。 音が伝わりやすい海中だけに850km、 東京〜広島間まで聞こえる。 ★中南米に住むホエザルは、 16km離れたところからも聞こえる程の、 大声が出せる。この大声は、 喉に大きく膨らんだ空洞があり、 この中で声を反響させてから発する為で、 スピーカー組み込みの体といえる。 ★鼠の仲間で、 中・北米大陸に住むプレーリードッグは、 一組の夫婦から一年後には、 計算上1000万匹まで増える。 この為、東京都ぐらいの地域に、 5億匹以上が生活している事も珍しくなく、 作物被害も凄い。 ★ナマケモノはどれくらい怠け者なのか。 フタユビナマケモノ科と、 ミユビナマケモノ科に大きく分かれるが、 活発なミユビナマケモノでも、 一日の移動距離はわずか38m。 2泊続けて同じ木に居る確立は40%。 ★コンドームもオギノ式等も使わずに、 バースコントロール出来るのが蝙蝠。 冬眠に入る前に交尾をし、 その精子は春になるまで、 メスの体内で貯蔵される。 冬眠中には体温が下がる為に、 冷蔵保存が効くということ。 ★動物の中でもっとも大きく体重を減らすのが、 シロナガスクジラの雌。 赤ちゃんを産んでオッパイをあげる7ヶ月間で、 体重120tが90tに、30tもスリムになる。 ★「鶴の一声」というように、 鳥類の中でも鶴の鳴き声は、 大きく遠くまで聞こえる。 この大きな鳴き声の秘密は、 鳴管(めいかん)という音を出す器官が、 よく発達していて、 その上、首も直線状に伸ばし大声も出しやすい。 ★鯰が地震を予知する事を、 研究した魚類学者によると、 予知確率80%にもなる。 鯰の胴体側面には鋭敏な電気受容器があり、 ここで地震の前に起きる地電流の変化を、 キャッチし暴れるからだと言われる。 ★自前の赤外線センサーのおかげで、 眼が見えなくても、 獲物を捕らえる事が出来るガラガラヘビ。 目と鼻の間にある 「ピット器官」にあるこのセンサーは、 かなり高感度で0.003℃の温度差も感知し、 大きさや形をつきとめる。 ★海の中の動物は音で、 獲物との距離を判断する事が多い。 中でもマッコウクジラ程の大きさになると、 強烈な音を獲物にぶつける事で、 相手を気絶させるだけではなく、 小動物なら殺す事さえ出来るかもしれない。 ★出産する時も体を横にしないのがキリン。 足や首が長すぎて横になってしまうと、 すぐに立ち上がれず、 敵に狙われた時等に母子共々危険だから。 ★野生の熊は冬眠するのに、 動物園の熊は冬になっても動いている。 冬眠は冬の餌不足で餓死しない為の防御本能で、 秋の食いだめによりおきる。 動物園では、 秋でも餌を増やさないから冬眠はおきない。 ★海中動物は嗅覚が発達していて、 臭いで獲物を狙うが、ダイオウイカだけは例外で、 眼で見て獲物に襲いかかる。 暗い深海に居る為に眼球が異常に発達し、 直径40cmと、 これまでのあらゆる動物の中で最大の大きさ。 ★蝙蝠が闇夜や暗い洞窟の中でも、 ぶつからずに飛び回れるのは、 120〜210KHzという超高音波を出して、 この音波が障害物にぶつかって、 返ってきたところを、 キャッチ出来るという生体レーダーを、 持っているから。 ★フェレットは1日に、 9〜10回も少量の餌を食べる。 何故いっぺんに食べないのかといえば、 消化してから排泄するまでわずか3時間と、 極端に早い為に少しずつ、 何回かに分けて食べるようになったため。 ★マッコウクジラは、 頭の中にある「脳油」と呼ばれる器官を、 温めて浮きのかわりにしたり、 冷やして重りのようにして、 浮力の調節をする。又、音の反響によって、 物体までの距離や大きさを計る役割も、 持っているといわれる。 ★梟が不自然に首を傾けるのは、梟の顔自体が、 パラボラアンテナの役目を果たしているから。 特に耳の穴が左右不対称な種があり、 これは水平方向と垂直方向の両方から、 音源をつきとめる為といわれる。 ★泳ぐ為に生まれてきたとも言える鮪は、 呼吸する為に、常に泳ぎ続けなければならない。 流線形とも紡錘系ともいえる体型、 鰭(ひれ)は小さく、 体の後ろに付いていて折りたたみ式。 これが時速160kmで泳げる秘密。 ★鰻は深海で産まれ死ぬ時も、 故郷の海に帰っていく。 その距離は1万2000km。 川や湖で成長して故郷へ帰る時は、 非常に発達した嗅覚と、 人間の夏バテ対策にもなる程の、 スタミナを駆使して帰りつく。 ★最高飛行記録42秒、最長飛行距離400m。 これは、トビウオの記録。 トビウオの中でもよく飛ぶのは、 ムラサキトビウオやイダテントビウオ。 普通のトビウオは、 飛行距離8〜10m、時間は数秒が限度。 ★視神経がよく発達している為、 人間の視力で言えば30〜40となるのが隼。 高度500mを飛びながら10km離れた野兎、 8km離れた鳩を発見でき、 時速350kmという速度で襲いかかる。 ★まず初めに綺麗な庭と家を作ってから、 求愛行動に入るニワシドリ。 枯れ枝を綺麗に敷き詰め、 青い羽根やプラスティック等で庭を飾る。 家は枯れ木を2列にして通路を作れば完成。 庭師とはよく言ったもの。 ★シフゾウは漢字で書くと「四不像」。 よく見ると不思議な動物。 角は鹿のようでいて鹿とも言いきれず、 首はラクダに似ていて、蹄は牛に似ている。 そして尾はロバみたいだというが、 学会では鹿科と判断している。 シフゾウ Wikipedia シフゾウ 動物図鑑 シフゾウ 生き物宇宙紀行